Mot lan gap tro thanh anh chi em(行き会えば兄弟)


昨日はDWCセンターの先生の紹介で、Ngheさんという方のQue(故郷)へお邪魔した。
メールや電話でのやり取りはしていたけれど、実際に会ったのは昨日が初めて。
ベトナムでは「友達の友達」や「知り合いの紹介」という形で、いきなり、知らない人から連絡がくる。
正直、最初はとても嫌だった。
プライバシーや個人情報の保護という概念はないのか!?と腹が立ったこともあった。
また、携帯電話の貸し借りも多くて、知らない番号からかかってきても、友達だったりする。
だから、最近は出られる時は出るようにしている。

彼は4か月、日本語を勉強して、今夜7時の便で日本へ行く。
研修生として、3年間、静岡に住むらしい。

実はずっと、お誘いを断り続けていた私だったが、「日本へ行く前にどうしても一度会いたいです」と言われて、覚悟を決めて、会うことにした。
いくら、今まで出会ったベトナム人が親切だったとはいえ、外国人を狙った犯罪が無いわけではない。
DWCセンターの先生の紹介でなかったら、とても会う勇気はないけれど...

「Kamuiさんですか?」
少し、緊張した面持ちで現れた彼は、真黒に日焼けした真面目そうな青年だった。
とても、礼儀正しくて、始終、日本語で話そうと努めてくれた。
ベトナム人にしては(?)口数が少ない方だったけれど、人懐っこい笑顔が絶えなくて、私はすぐにNgheさんに好感を持った。

私たちは途中でブンチャー(Phoに似た細い麺)を食べながら、いろんな事を話した。
Ngheさんは日本で日本語能力試験2級に合格して通訳になって国へ帰る決意などを、静かな物腰だったけれど熱く語ってくれた。
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赤い川を越えて、辿り着いた村には、隔離された空間、特有の美しさと神秘さがあった。
累々と続くバナナ畑、ゆっくりと草を食む水牛、湖に点在するお墓。
そういったもの一つ一つが、私にとって異世界だったけれど、Ngheさんが、故郷を想うとき、瞼の裏に浮かぶ景色はこれなんだろう。
その時、私は不意に“Mother Land”という言葉が思い浮かんだ。
世界中のすべてが、誰かにとってのMother Land。
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神様はこの風景を見せるために、私をベトナムに連れて来てくれたんだ...とさえ思った。
そして、Ngheさんに対して不信感を持っていたことが、急に恥ずかしく、申しわけなく思った。
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Ngheさんのご家族も、あたたかい人たちだった。その日は家族水いらずのパーティーだったのに、私を快く迎え入れてくれた。
Ngheさんのお母さんは、笑顔を絶やさなかったけれど、ご飯を食べながら箸を休めるとき、“Hanoi-Nagoya”と書かれたNgheさんの荷物を見て、泣き出しそうな、寂しそうな眼をしていたことを私は知っている。

「日本でわからないことがあったとき、手伝ってあげてね」
と、言われて、私は力強く「Vang(はい)」と返事した。それで、少しでも安心してくれたら。と思って。

私たちはNgheさんの家族や親戚、村の人々に挨拶をして、Hanoiに帰ってきた。
ライトアップされた町やステレオから流れる音楽が、とても近代的に思えた。
でも、ここには雑踏しかないような気持ちになった。Que(故郷)から、Hanoiに出てきた若者たちが、どう感じているのか少しだけ、わかったような気がした。

24日の夜7時に、Noibai空港で会う約束をして別れた。
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gia dinh(ご家族)
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nghe emgai(Ngheさんと妹さん)
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by m0ng | 2009-08-23 10:39 | VietNam
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