朝と昼しか出ていないというバスに揺られる。 クーラーがこれ程ありがたいと思ったことはない。 切り立った崖のような山に挟まれて、バスはどんどん進む。どうやってここに道を作ったんだろうと思いながら、アップダウンの激しさに揺られているうちにまた、眠ってしまった。 目を覚ますと そこには、ちゃんと街があった!! 「トンネルを抜けるとそこは雪国だった」という有名なフレーズがあるけれど、まさに「山を越えるとそこには街があった」という感じだ。 私は突然出現した街並みに、狐につままれたような感じ。というものはきっとこういうことなんだろうと思った。 そして、Leさんに「カットバ島って無人島じゃないの!?」と言ったら、笑われた。 「この街はきれいだし、物価もバイチャイより安い」と言っていた。 バスを降りて、ホテルやバイクタクシーの客引きが一斉に寄ってきた。 ハノイでも、ちょっと鬱陶しいと思うことがあるけれど、それ以上だった。 Leさんは宿の交渉をしだした。 1人目は高かったらしく、「じゃ、もういいよ」と言って、次。 ベトナム語はところどころしか、わからなかったけれど、どうも、宿の値段は曜日ごとに変わるらしい。それに外国人の私が一緒だから、なかなか安くしてもらえないようだ。 Leさんはとうとう怒りだして、「ハノイはそんなに高くない!サイゴンだって、ニャチャンだって、こんなに高くないわ!それに比べてここはあまり綺麗じゃないし、食べ物だっておいしくない!だったらもう、今夜はハイフォンへ行くからいい!!」というような事を言っていた。 普段おとなしめのLeさんが見せる一面は逞しかった。 歩き出す、私たちの横をくっついてずっと話しかけてくる人々。 Leさんがまた、何やら話をして、急に私を振り返った。 「ホテル150000ドン。いい?」 いいもなにも、それは高いのか安いのかわからない...日本円に換算したりガイドブックで見たのに比べたらずいぶん安いけれど。 私は「はい。いいです...」と答えた。 最初300000ドンと言われたそうだ。それを半額にしてくれたLeさん、さすが!である。 でも、Leさんはまだ、「サイゴンだったら、クーラー、ホットシャワー付きのホテルに120000ドンで泊まれるわ」と怒っていた。 ホテルは港に面していて、街が見渡せるなかなか良いところだった。チェックインして、また近くのビーチへ向かう。 ブーゲンビリア。ベトナム語ではHoa giay(紙の花) また、服のまま泳いで、ホテルに帰ってきた。 夜になって、Leさんが「Kamuiお金いくらある?」と聞いた。私の手持ちは25000ドン。 2人でこの旅行の計画を立てた時、計算上では700000ドンで十分だったはずなのだけれど、廃止されたとはいえ、船や交通にはまだ「外国人料金」が残っていて、Leさんも、私と一緒だったからか、普段より高く取られたようだった... 私たちはお金を集めて、1日早くハノイへ帰ることにした。 でも、悔いはない。見たいものは全て見られたし、移動の旅もそろそろ限界だったから。 交通費を除いたお金で、Pho Bo(牛肉のフォー)を食べた。いつもはGa派(鶏肉)なのだけれど、Boもなかなかコクがあって良かった。 さっぱりしたのが良いならPho ga。こってり目が好みならPho Boがおすすめ。 Phoは本当にどこで食べてもおいしく、外れがない。時々「当たり」はあるけれど...
by m0ng
| 2009-09-03 14:17
| VietNam
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